【コラム】:路面凍結や雪道での交通事故について

2018-02-10

冬場は,路面凍結や積雪による交通事故が多くなります。
今年は例年に比べ寒く,名古屋市内でも路面の凍結や積雪の日があり,いつもと違う道路状況にヒヤリとしたドライバーの方も多くいらっしゃると思います。

路面凍結や雪道の運転で注意が必要なのは,タイヤのロックです。
ほとんどの車にはアンチロックブレーキシステムが搭載されており,急ブレーキを踏むとタイヤがロックされてしまいます。
タイヤがロックされると,摩擦力は限りなくゼロに近づき,減速や方向を変えることができなくなり,車両のコントロールができなくなってしまいます。
追突事故が発生しやすくなるのはもちろんのこと,交差点や歩道に進入してしまうと歩行者と衝突し,死亡事故につながります。

ブレーキペダルを小刻みに踏み込む「ポンピングブレーキ」によってタイヤのロックを防ぐことができますので,「危ない」と思ったら急ブレーキをかけず,ポンピングブレーキをすることが大切です。
また,急ブレーキが必要ない程度のスピードで走行すること,冬用のタイヤにすることも路面凍結や雪道の運転では大切になります。

普段あまり雪が降らない地域に住んでいる場合,冬用のタイヤを用意していないことも多いと思いますが,ノーマルタイヤで雪道を走行する行為自体が交通違反となります。
道路交通法第71条6号に,運転者の遵守事項として「道路又は交通の状況により,公安委員会が道路における危険を防止し,その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項」とありますが,公安委員会が定めている事項は,各都道府県の道路交通法施行細則に規定されており,愛知県道路交通法施行細則では,「積雪又は凍結のため滑るおそれのある道路において自動車(二輪のものを除く。)を運転するときは,タイヤ・チェーンを取り付ける等滑止めの措置を講ずること。」とされています。

保険金の支払いについて,大雪で路面が凍結していることを認識しながら運転を開始した場合などは,事故の予見可能性のがあったとして,過失割合が考慮される場合もあります。

しまかぜ法律事務所では,事故の現場図を分析したり,ドライブレコーダーの映像の解析などから,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
賠償額が大きくなればなるほど,過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わりますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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