慰謝料の相場と3つの慰謝料基準

評価損
交通事故の被害に遭われたら、加害者やその加入する保険会社に対して、慰謝料を請求することができます。慰謝料は大きく分けて、傷害慰謝料(入通院慰謝料)、後遺症慰謝料、死亡慰謝料の3種類があります。

ここでは、傷害慰謝料(入通院慰謝料)についてご説明します。

・後遺症慰謝料については、「後遺症の慰謝料を自賠責基準と弁護士基準(裁判基準)で比較をご覧下さい。

・死亡慰謝料については、「ご家族がお亡くなりになられた方へ」をご覧下さい。

傷害慰謝料とは、病院に入院や通院したことに対して支払われる慰謝料のことで、治療のために要した入院・通院の期間に基づき算定します。その算定基準には、「自賠責保険基準」「任意保険」「弁護士基準(裁判基準)」の3種類があり、それぞれの金額は「自賠責保険基準」<「任意保険基準」<「弁護士基準(裁判基準)」となることが一般的です。

 

・自賠責保険基準

慰謝料の相場と3つの慰謝料基準

自賠責保険の慰謝料は治療日数に対して、1日あたり4300円(令和2年4月1日より前に発生した事故は4200円)となります。

日数は、①全治療期間(入院期間+通院期間)の日数、②実通院日数(実際に通院した日数)×2の日数を比較して、少ない日数が適用されます。

 

~交通事故に遭い90日間通院治療を受けた場合の慰謝料~

ケース1:整形外科に週1回、全12回通院した場合

①全治療期間は90日間です。②実通院日数は12回なので、12×2=24日です。
①90日>②24日ですので、少ない24日が適用されます。
この場合、自賠責基準での慰謝料は、24日×4300円=10万3200円となります。

 

ケース2:整形外科に週1回、接骨院に週3回、全48回通院した場合

①全治療期間は90日間です。②実通院日数は48回なので、48×2=96日です。
①90日<②96日ですので、少ない90日が適用されます。
この場合、自賠責基準での慰謝料は、90日×4300円=38万7000円となります。

 

・任意保険基準

任意保険基準とは、保険会社が提示する金額のことで、明確な基準はありません。保険会社は、自賠責から上限120万円を回収できますので、120万円の範囲内であれば自賠責から回収した金額をエスカレーター式に被害者に支払うだけです(保険会社は自腹を切っていません)。120万円を超えると保険会社は自腹を切ることになるので、120万円の範囲内で解決しようとします。

そのため、自賠責基準と任意保険基準が同じになるケースは非常に多いです。

 

・弁護士基準(裁判基準)

裁判所および弁護士が使っている基準で、「損害賠償額算定基準」(通称:赤本)や「交通事故損害額算定基準」(通称:青本)に掲載されている表を参考に算定します。
自賠責保険基準や任意保険基準に対して、弁護士基準(裁判基準)は2倍ほどの金額になることがあります。

ただし、被害者ご自身で、「弁護士基準で支払って欲しい」と主張しても、保険会社から「弁護士の交渉でないので応じられません」と回答されたということをよく伺います。弁護士基準(裁判基準)で請求できるのは、裁判によってその基準とおりの慰謝料が適正と専門的知識で主張・証明できるからだからこそです。
弁護士基準(裁判基準)での交渉は、専門的知識と実績が豊富なしまかぜ法律事務所にお任せください。

保険会社から提示された金額は、保険会社が自賠責から回収した金額をエスカレーター式に出している数値ではないでしょうか?

しまかぜ法律事務所では、賠償額診断サービスを無料で実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

 

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