【コラム】:過失割合について(高速道路上の事故 2.進路変更に伴う事故)

2020-11-13

交通事故の被害者および加害者には,それぞれの過失に応じた過失割合というものが決められます。
過失の割合に応じて賠償額が減額されるため,交通事故において,過失の割合はとても大きな問題となります。
そこで,事故態様ごとの過失割合をご紹介します。

2.進路変更に伴う事故
(1)四輪車同士の事故
  ア 走行車線から追越車線へ進路変更する場合【314】

 

 

 

 

    後続直進車:20   進路変更車:80
    走行車線から追越車線へ進路変更する場合,追越車線を走行する自動車の速度が走行車線を走行する自動車の速度よりも高速であり,進路変更する自動車は一層の注意をすべきであるから,その他の場合よりも進路変更する自動車の過失相殺率を大きくしています。
    進路変更車が,基本の過失相殺率に含めて考慮されている軽度の落ち度以上に不適切な進路変更をとった場合には,著しい過失・重過失の修正をします。例えば,車間距離が十分であっても著しい低速度で進路変更した場合,車間距離が不十分なのに後続直進車より低速度で進路変更した場合等です。

  イ その他の場合【315】

 

 

 

 

    後続直進車:30   進路変更車:70
    追越車線から走行車線に進路変更する場合及び片側3車線以上の道路で走行車線から走行車線に進路変更する場合に伴う事故です。

 

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,令和元年の交通事故死者数が17年ぶりに全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。

 高速道路の事故の場合,時速80kmを超える高速度で走行しているため,死亡事故や重篤な後遺障害が残る場合が多く,賠償額が大きくなります。過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わってきますので,適正な過失割合で解決をすることが大切です。

しまかぜ法律事務所では,事故の現場図を分析したり,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
また,自転車と四輪車・単車との交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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