【コラム】:過失割合について(四輪車同士の事故 8.駐停車車両に対する追突事故)

2019-04-11

交通事故の被害者および加害者には,それぞれの過失に応じた過失割合というものが決められます。
過失の割合に応じて賠償額が減額されるため,交通事故において,過失の割合はとても大きな問題となります。
そこで,事故態様ごとの過失割合をご紹介します。

8.駐停車車両に対する追突事故【157】
    道路交通法では,車両の駐停車禁止について定め,駐停車の方法について定めています。さらに,車両は,夜間,道路にあるときは,前照灯,車幅灯,尾灯その他の灯火をつけなければならない旨規定しています。
    本基準の基本の過失相殺率は,駐停車車両が非常点滅灯等を灯火したり,三角反射板等を設置したりするなどして,駐停車車両の存在を警告する措置をとっていることを前提としています。

 

 

 

 

   
  追突車:100 被追突車:0
    故障その他の理由によりやむを得ず駐停車する場合には,道路の左側端に駐停車すべきであり,走行車線上で運転することができなくなった場合には,速やかに車両を走行車線以外の場所に移動させるべきです。しかし,故障の内容によっては,退避することが物理上又は事実上不可能なこともあるから,このような場合には退避しなかったことをもって被追突車を非難することはできません。
    被追突車に駐停車についての帰責事由が存在する場合,あるいは,駐停車車両を放置している等の事情がある場合には,被追突車の著しい過失・重過失に当たります。
    降雨,濃霧,夜間で街灯がなく暗い場所等の理由により視認が不良の場合,トンネル,カーブの途中,道路の曲がりかど,坂道等の駐停車禁止場所,被追突車が非常点滅灯を灯火せず,三角反射板の警告設置を怠っている場合は,追突車からは被追突車の発見が容易ではなく,修正要素となります。
   
愛知県内での交通死亡者数は,2003年から16年連続全国ワーストとなっています。
特に,高齢者の交通死亡事故が増加しており,約55%となっています。

死亡事故や重篤な後遺障害が残る事故の場合は賠償額が大きくなりますので,過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わってきますので,適正な過失割合で解決をすることが大切です。

しまかぜ法律事務所では,事故の現場図を分析したり,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
また,高齢者の交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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