【コラム】:慰謝料(18)

2024-04-12

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ⑫ 12級の事例(1)
   ・ 女子中学生(事故時14歳,固定時18歳,顔面醜状12級)につき,67歳までの労働能力喪失14%の逸失利益を認めたうえ,傷害分100万円,後遺障害分550万円を認めた。
   ・ 主婦(固定時43歳,頑固な左上腕部痛等12級)につき,重度の肢体不自由児である子の訓練介護ができなくなり,子の身体機能に後退がみられるようになったこと,子に独自の慰謝料請求が認められないこと等を考慮して100万円を加算し,傷害分を含む500万円を認めた。
   ・ アルバイト(事故時20歳,右下肢醜状障害12級相当,左下肢醜状障害14級,右下肢機能障害非該当の併合12級)につき,ダイビングインストラクターを目指して専門学校を卒業して各種資格を有し,近い将来ダイビングインストラクターとして生計を立てうる可能性を相当程度有していた点を考慮して,労働能力喪失15%を15年間,次の10年間を同10%,その後10年間を同5%で認めたうえで,傷害分183万円,後遺障害分420万円を認めた。
   ・ 主婦(事故時61歳,唇右横の線状痕及び瘢痕12級,左第1ないし第5中足骨骨折に伴う骨折部の神経症状14級,右第4,第5中足骨骨折に伴う骨折部の神経症状14級の併合12級)につき,傷害分220万円,後遺障害分400万円を認めた。
   ・ 主婦兼警備員(44歳,右脚関節機能障害12級)につき,PTSDの主張は認められないが,事故後不安障害を発症し右脚関節障害の症状固定後も家事等に制限が生じたことを考慮し,傷害分170万円,後遺障害分380万円を認めた。
   ・ 板前(固定時51歳,足関節障害12級)につき,立位で行う職業に支障があるとして350万円を認めた。
   ・ アルバイト(固定時52歳,右環指障害12級)につき,プロのベース奏者として活動したことがあり,40歳を過ぎながらも一念発起して将来音楽で生計を立てることを目指し,定収入に甘んじながら,再度プロを目指し練習に励んでいたとして,350万円を認めた。
   ・ 主婦(固定時58歳,右股関節機能障害,右股関節痛12級)につき,傷害分280万円のほか,後遺障害の程度が10級に近いものであること,将来人工骨頭置換術を余儀なくされる可能性があることも考慮して,後遺障害分550万円を認めた。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

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