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【コラム】:「令和3年版交通安全白書」交通事故死者に占める高齢者の割合が56.2%

2021-06-21

 政府は令和3年6月15日の閣議で,令和3年版「交通安全白書」を決定しました。
 (https://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/r03kou_haku/index_zenbun_pdf.html

 令和2年の交通事故死亡者数は2839人で,現行の統計を取り始めた1948年以降最少となり,3000人を割ったのは初めてとなります。また,65歳以上の割合は56.2%となっており,高齢化に伴い,交通事故死者に占める高齢者の割合は大きくなっています。
 状態別・年齢層別交通事故死者の割合をみると,令和2年では,歩行中及び自転車乗用中の交通事故死者のうち,約7割を65歳以上の高齢者が占めています。また,75歳以上の高齢者は,歩行中の55.0%,自転車乗用中の46.5%を占めています。
 特に,令和4年からは,いわゆる「団塊の世代」が75歳以上に達し始めるため,75歳以上の高齢者の安全の確保が重要な課題となります。

 高齢者が交通死亡事故の被害に遭われた場合,損害賠償を請求する際に問題となるのが,死亡逸失利益(生きていれば得られるはずであった収入など,交通死亡事故によって失われた利益のこと)です。
 高齢者といっても,仕事をされている方,家事従事者の方,年金を受給して生活されている方など様々な方がいますので,何を基準に死亡逸失利益を算定するかが争点になることが多くあります。
 死亡逸失利益は,一般的に,死亡事故の賠償項目でもっとも高額となりますので,適正な算定方法で算定することが非常に重要となります。
 なお,定年退職直後や生活保護を受給していた等の理由で事故当時は無職であっても,再就職の意欲と蓋然性があれば,死亡逸失利益を請求することができる場合もあります。

 また,交通事故で一命を取りとめたものの,一定期間,入院・通院した後に亡くなられる場合もあります。このように,入院・通院後に亡くなられた場合,治療費,葬儀費用,死亡逸失利益,慰謝料のほかに,入院・通院に伴う慰謝料等も当然に請求することができます。

 しまかぜ法律事務所では,高齢者の交通事故の解決実績が豊富にありますので,高齢者の交通事故でお困りの方は,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:積極損害 8.家屋・自動車等改造費

2021-06-11

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

8.家屋・自動車等改造費
(1)家屋改造費等を認めた事例
   交通事故によって,今までの住宅環境では日常生活を送るのに支障をきたすような場合(例:段差を乗り越えられない,手すりがないと歩くことができない等),家屋の改造費が認められています。
   被害者の受傷の内容,後遺障害の程度・内容によって,必要性が認められれば,相当額が認められますが,費用が高額であり,不動産を改造するという大がかりな作業を要するため,基本的には,重度の後遺障害の事案に限られて認められている傾向があります。
  ① 2級以上の事例
    ホームエレベーターの設置,2階の増築,カーポートの設置等,他の家族の利便に繋がるとして,全額ではなく,7~8割程度を事故と相当因果関係のある損害として認める事例が多くあります。
    一方,家屋改造により被害者の専用スペースが増え,他の家族が不便になった面が多い場合は,損益相殺されない傾向にあります。
    必要性があれば,家屋の建て替えや新規購入も認められますが,全額ではなく,通常建物とバリアフリー建物の建築費用の差額であったり,建築費用の1~2割程度を事故と相当因果関係のある損害として認めています。
  ② 3級以下で家屋改造費等を認めた事例
    高次脳機能障害で,火災防止のためガスコンををIHクッキングヒーターに取り替えた事例があります。
    また,トイレ,風呂,スロープ,手すりの設置等,①に比べ金額が低額で,現在の家屋を使用しつつ工事ができるようなものについては,3級以下でも認められている傾向があります。

(2)自動車改造費等を認めた事例
   交通事故によって,車椅子ごと乗車できる自動車を要するなど,必要性が認められれば,自動車の改造費が認められます。
   事故前に所有していた車両と福祉車両との差額を損害額とする事例や,改造に要した費用が支払われる事例があります。
   また,3級以下では,運転席に障害者用の補助装置の設置が認められた事例があります。
   なお,自動車は,買い替えが必要になりますので,平均余命まで何回買い替えをするかも考慮し,請求をします。

(3)転居費用,仮住居費用及び家賃差額等を認めた事例
   後遺障害によって,やむなく転居したために生じた転居費用や家賃の差額,自宅改修中の仮住居費用も認められる場合があります。
   また,エレベーターの設置や介護器具の使用や洗濯等により水道光熱費の支出が増加した場合,増加した水道光熱費が認められた事例があります。
   
 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の症状や職業等によって,それぞれ変わってきます。家屋・自動車等改造費を要する交通事故の場合,重篤な障害が残存しており,慰謝料や逸失利益等の賠償項目も高額となるため,示談での解決が困難となる場合が多くなります。しかしながら,被害者自身やご家族が今後も快適に暮らしていくためには,適正な賠償額で解決することが必要です。
 しまかぜ法律事務所では,家屋・自動車等改造費を請求した交通事故の解決実績もありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:積極損害 7.装具・器具等購入費

2021-06-06

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

7.装具・器具等購入費
  治療中に要した装具・器具等は,必要があれば認められます。
請求には,領収書が必要です。

また,義歯,義眼,義手,義足,その他相当期間で交換の必要があるものは,将来の費用も原則認められます。
(交換費用の計算例)
   1回につき10万円,23年間にわたり5年ごとに4回交換が必要な場合
  →10万円×(5年目のライプニッツ係数+10年目のライプニッツ係数+15年目のライプニッツ係数+20年目のライプニッツ係数)

  その他,眼鏡,コンタクトレンズ,補聴器,車椅子(手動・電動・入浴用),盲導犬費用,電動ベッド,介護支援ベット,エアマットリース代,コルセット,サポーター,折り畳み式スロープ,歩行訓練器,歯・口腔清掃用具,吸引機,障害者用はし,脊髄刺激装置等が認められた例があります。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の症状や職業等によって,それぞれ変わってきます。特に装具・器具は,症状の推移によって複数使用する必要があったり,将来にわたって必要な場合は高額となるなど,争いになることも少なくありません。
 しまかぜ法律事務所では,装具・器具等購入費を請求した交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:積極損害 6.学生・生徒・幼児等の学習費,保育費,通学付添費

2021-05-31

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

6.学生・生徒・幼児等の学習費,保育費,通学付添費
  被害者の被害の程度,内容,子供の年齢,家庭の状況などに照らし合わせ,必要性があれば,妥当な範囲で認められます。
  認定してもらうには,被害者側で立証する必要があります。入院の場合は,学校に通うことが物理的にできませんので,因果関係が認められやすいです。
  ただし,事故以前から学業不良である,出席日数が足りないなどの事情がある場合には,交通事故に遭ったことと留年したこととの相当因果関係が認められないこともあります。
(1)進級遅れの場合の授業料や補習費
   交通事故によって入・通院し,学校を休んだために勉強が遅れ,その遅れを取り戻すために補習を受けた場合の補習費が認められます。
(2)家庭教師,塾の費用等
   交通事故によって学習の遅れが生じ,学習の遅れを取り戻す目的で家庭教師や通塾の必要性があれば,認められます。
(3)受傷等によって無駄になった支払い済み教育費(授業料),通学定期代等
   学校だけでなく,自動車教習所の費用や資格専門学校の授業料等が認められた裁判例もあります。
(4)保育料
   被害者の付添看護のため,他の子供の面倒を見ることが困難な場合,保育所の利用料が認められる場合があります。
(5)通学付添費等
   車椅子の利用や,全身の痛みのため一人で通学できない場合,親の付添費が認められる場合があります。
(6)通学のため賃借したマンションの賃料等
   受傷により自宅からの通学が困難となった大学生について,大学の近くに借りたマンションの賃料が認められた裁判例があります。
(7)家族の監護料等
   家族の介護をしていた被害者について,受傷のため自ら介護を行うことができなくなった場合,施設の利用料が認められた裁判例があります。
   また,主婦が入院したため,子の養育,看護を被害者の両親に依頼した場合,監護料が認められる場合があります。休業損害と重なる面がある場合は,調整されることがあります。
(8)復学のために要した費用
   復学について大学と話し合いをするために要した交通費が認められた裁判例があります。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の症状や職業等によって,それぞれ変わってきます。学生・生徒・幼児等の学習費,保育費,通学付添費の場合,請求できる内容は事案ごとに違ってきますので,詳しくお話をお伺いし,適正な金額を支払ってもらえるよう,必要な書類を揃えていきます。
 しまかぜ法律事務所では,学習費,保育費,通学付添費を請求した交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:積極損害 5.通院交通費・宿泊費等

2021-05-21

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

5.通院交通費・宿泊費等
(1)公共交通機関(電車,バス)を利用した場合
   電車やバスなどの公共交通機関を利用した場合,自宅の最寄駅から病院の最寄駅までの往復の交通費が支払われます。
   料金は区間によって決められており,誰でもわかりますので,領収書の添付は必要ありません。
(2)タクシーを利用した場合
   タクシーは,症状などにより利用が相当とされる場合のみ利用できます。
   例えば,足を骨折した,視力を失った等,歩くことが困難な場合や,交通事情により公共交通機関を使用すると通院に相当な時間が掛かってしまう場合などです。
   タクシー料金を請求するには,領収証の添付が必要です。
(3)自家用車を利用した場合
   自家用車を利用した場合は,ガソリン代として,1キロメートルあたり15円が支払われます。
   必要性があれば,駐車場代,高速道路も利用できますが,領収書の添付が必要です。
(4)自転車・徒歩の場合
   自転車や徒歩で通院していた場合には,金銭的な支出をしていないので,通院交通費は請求できません。
(5)宿泊費
   付添いや介護等のために近親者が病院の近隣ホテルに泊まった場合,必要性があれば,相当な範囲で宿泊費が支払われることがあります。
   また,長期の宿泊が必要な場合,自宅と病院を毎日往復することが肉体的・精神的負担が大きいことから,近隣にアパートを借り,その賃借料が損害として認められた例もあります。
(6)付添人交通費
   重い後遺障害が残るような重篤な傷害を負った場合,幼児・児童が入院した場合など,付添人をつける必要性があれば,付添人の交通費が認められます。
   上記(1)~(4)と同様の計算方法で支払われます。
(7)見舞いのための交通費
   お見舞いにきた人の交通費についても必要かつ相当な範囲で認められます。
   被害者の家族であるとか,事故が重大で一刻も早く容態を確認したいなど,見舞いにくることが当然の心情であると理解できる場合に認められることが多いです。
また,すぐにでも見舞いに行きたいという心情から,最速の交通手段である航空券代,新幹線代など高額の交通費も認められやすい傾向です。
(8)治療中の通勤交通費等
交通事故によって,今まで通りの交通手段で通勤,通学ができない場合,新しい交通手段で費用が発生した分が損害として認められる可能性があります。
例えば,車椅子や松葉杖を利用しているためタクシーを利用した,自転車に乗れないのでバス通学に変更した,長時間の運転が困難なため高速道路を利用したなどです。
また,通勤,通学以外にも,子供の送迎,交通事故と関係のない通院,葬儀や卒業式など重要な行事等でも認められた例があります。
(9)将来の通院交通費
   遷延性意識障害(植物状態)など,将来の治療費が認められた場合,それに伴い通院交通費も認められます。
   通院の頻度,1回あたりに要する交通費をもとに計算します。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の症状や職業等によって,それぞれ変わってきます。交通手段や通院回数によっては交通費が高額になりますし,遠方からの付添,見舞いの場合も交通費や宿泊費が高額になりますので,必要性が認められ,適正な通院交通費・宿泊費を請求することが大切です。
 しまかぜ法律事務所では,様々な交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:「進路変更禁止」の注意喚起表示の新設について

2021-05-17

 警察庁は,「進路変更禁止」を事前に注意喚起するための表示を新設したと発表しました。
 https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/kisei/mokuteki/shinnrohennkoukinnshi/gaiyo.pdf
 
 「進路変更禁止」の交通規制は,交差点の手前等において車両通行帯の境界部に設ける黄色実線の道路標示により実施していますが,進路変更禁止区間の手前において,白い破線の区画線の空白部分に,「矢羽根」のペイントを設け注意喚起を行います。
 事前に進路変更禁止の規制区間を知らせ,ゆとりを持って,進行を望む車両通行帯への進路変更を行えるようにすることで,交通の安全と円滑を図ることを目的としています。
 
 進路変更の事故は,追突事故と違い,双方車両が走行中のため,事故による衝撃は大きく,死亡事故や重篤な障害が残る事故につながりやすくなります。
 死亡事故や重篤な障害が残った場合は,賠償額が高額となりますので,適正な賠償額を加害者から受け取るためには,実績のある交通事故専門の弁護士が交渉することが不可欠です。

 また,進路変更の事故では,過失割合が問題となることも多くあります。
 進路変更の事故の場合,基本の過失割合は,別冊判例タイムズ38によると,後続直進車:進路変更車=30:70となっています。
 しかしながら,「道路状況」,「スピード」,「位置関係」によって,過失割合は大きく変わってきます。
 例えば,「道路状況」でいうと,当該道路が進路変更禁止場所であれば,後続直進車が20%減算修正されますので,後続直進車:進路変更車=10:90となります。
 「スピード」でいえば,後続直進車が,15km以上の速度違反で10%加算修正されますので後続直進車:進路変更車=40:60,30km以上の速度違反で20%加算修正されますので後続直進車:進路変更車=50:50となります。
 最後に「位置関係」ですが,上記の基本の過失割合は,あらかじめ前方にいた進路変更車が,後続直進車との車間距離を十分に取って進路変更をしたにもかかわらず発生した事故を前提としているため,進路変更車が後方を走行していた場合や併走状態で遭った場合は,適用されません。後方もしくは併走状態から進路変更され衝突した場合,直進車は進路変更車の進路変更を予見し,回避することが不可能ですから,直進車には過失がないと判断され,直進車:進路変更車=0:100となります。

 死亡事故や重篤な後遺障害が残る場合が多く,賠償額が大きくなるため,過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わってきます。
 しまかぜ法律事務所では,事故の現場図やドライブレコーダー映像を分析し,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
 進路変更の事故の解決実績も豊富にありますので,適正な過失割合,賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:積極損害 4.雑費

2021-05-07

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

4.雑費
(1)入院雑費
   入院中におむつ代やテレビカードを購入した場合,入院雑費が支払われます。
   領収書があれば1日あたり1500円程度,領収書がなくても1日あたり1100円は請求できます。
   入院雑費に含まれるものは,①日用雑貨費(寝具、衣類、洗面具、食器等購入費等)、②栄養補給費(栄養剤等),③通信費(電話代,切手代等),④文化費(新聞雑誌代,ラジオ,テレビ賃料等),⑤家族交通費等です。
   なお,家族交通費については,付添の必要性が認められる場合には,上記入院雑費とは別項目で実費を請求することができます。
(2)将来の雑費
   遷延性意識障害(植物状態)など,重度後遺症の場合,症状固定後であっても,おむつ代など雑費として,平均余命まで,月あたり5万円程度が請求できます。
   保険会社からは,付添費(介護費)と同様,遷延性意識障害の被害者は平均余命までの生存可能性は少なく短期間で算定すべきと反論されることが多いですが,最近の裁判例は平均余命まで認めることが多数です。
   将来の雑費に含まれるものは,健康な人の日常生活でも必要とされる費用に含まれないもので、かつ、将来にわたって支出する可能性の高いものです。たとえば,紙おむつ代などは認められる可能性が高いですが,食費や日用品の購入費は将来雑費とは認められません。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の症状や職業等によって,それぞれ変わってきます。入院が長期になる場合,将来に渡って介護が必要になる場合は,雑費の金額が高額となりますので,適正な雑費を請求することが大切です。
 しまかぜ法律事務所では,様々な交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:積極損害 3.将来介護費

2021-04-26

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3.将来介護費
  医師の指示や症状の程度により,必要があれば認められます。
  金額は,近親者付添人は1日につき8000円,職業付添人は実費全額となります。
(1)脳機能障害関係
  ア 遷延性意識障害(植物状態)
遷延性意識障害とは,重傷を負い,意識不明のまま寝たきりになっている状態のことで,一般的に植物状態と言われているものです。遷延性意識障害は,交通事故の後遺症の中でも,最も重篤な後遺症だと言われています。
遷延性意識障害になると常に身守りや介護が必要になりますので,日中は職業付添人,夜間は近親者付添人として,平均余命まで,1日あたり合計2万~3万円が請求できます。
保険会社からは,遷延性意識障害の被害者は平均余命までの生存可能性は少なく短期間で算定すべきと反論されることが多いですが,最近の裁判例は平均余命まで認めることが多数です。
なお,完全看護体制がとられている病院でも,実際に家族の補助が必要になる場合があれば,近親者付添人の介護費用も損害として認められています。
  イ 失調麻痺・高次脳機能障害等
    高次脳機能障害とは,交通事故によって脳が損傷したことで生じる,記憶障害(覚えられない,思い出せない,すぐに忘れる),注意障害(気が散りやすい,集中できない),遂行機能障害(手順良く作業を行うことができない),人格障害(怒りっぽくなる,疑いやすくなる),コミュニケーション障害などのことです。
    自賠責において,程度により1級から9級まで認定されますが,1級で常に介護を要するもの,2級で随時介護を要するものとなり,将来にわたって介護が必要となります。3級以下でも,症状の程度や具体的な介護の状況によって1日あたりの金額が減額されるものの,認められる場合があります。
(2)脊椎損傷
   脊髄の損傷によって,四肢麻痺(両手および両足),片麻痺(左右いずれかの両手および両足),対麻痺(両手または両足),単麻痺(左右いずれかの手または足)が生じると,日常生活は大幅に制限され,介護が必要となりますので,将来の介護費が請求できます。
(3)その他の障害
   脳機能障害や脊椎損傷以外でも,CRPS(RSD・カウザルギー)や失明等で介護が必要とされる場合は,将来の介護費が請求できます。
(4)その他の介護関係費用
介護が必要となり,介護施設に入居した場合は,施設利用料等が認められます。
   また,自宅介護で,訪問介護や入浴サービスを利用した場合,それらの費用が認められます。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の症状や職業等によって,それぞれ変わってきます。将来にわたって介護が必要な状態になると,被害に遭った本人だけでなく,家族の生活も一変します。介護される方だけでなく,介護する方にとっても暮らしやすい環境を整えるには,適正な将来介護費を請求することが大切です。
 しまかぜ法律事務所では,将来介護費を必要とする交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:積極損害 2.付添費用

2021-04-16

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

2.付添費用
(1)入院付添費
   医師の指示がある場合,受傷の程度,被害者の年齢等により,必要があれば認められます。具体的には,症状が重篤である場合,被害者が幼児・児童である場合,入院中の生活に支障が出るような上肢や下肢の骨折の場合です。完全看護の病院でも,医師の指示がある場合は,認められる可能性があります。
   金額は,近親者付添人は1日につき6500円,職業付添人は実費全額になります。
   近親者の付添人が仕事を休んだ場合,休業損害を入院付添費として認める場合もあります。また,自営業などで,付添のためにアルバイトを雇った場合,そのアルバイト料が損害として認められた事例もあります。

(2)通院付添費
   症状の程度や,幼児等必要があれば認められます。具体的には,骨折していて歩行が困難である場合や高次脳機能障害等により1人で公共交通機関を利用するのが困難な場合,被害者が幼児,高齢者である場合です。
   金額は,1日につき3300円です。

(3)症状固定までの自宅付添費
   退院後に在宅看護や自宅療養を行っていて,自宅での看護や介助が必要であれば認められます。具体的には,排泄,着替え,入浴など日常生活の必要な行動を自立して行えない場合,高次脳機能障害で随時の声かけ,見守りが必要な場合です。
   金額は,症状の程度や,付添の内容によって異なります。例えば,骨折で入院までは必要ないものの,自宅待機が必要な場合や,病院のベッドの空き状況によって自宅療養を余儀なくされる場合は,入院付添費と同額が認められることがあります。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。

 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の症状や職業等によって,それぞれ変わってきます。症状が重篤であるほど付添の必要性は高く,入院や通院が長引くことで付添人の負担も大きくなるため,適正な金額で付添費用を請求することが大切です。
 しまかぜ法律事務所では,付添を必要とする交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:子供の交通事故の特徴 歩行中死者・重傷者に占める割合が5,6月にかけ上昇

2021-04-09

 令和3年4月6日から同月15日まで,春の全国交通安全運動が実施されます。
 今回は,「子供と高齢者を始めとする歩行者の安全の確保」,「自転車の安全利用の推進」,「歩行者等の保護を始めとする安全運転意識の向上」を重点に行っています。
 https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bunseki/anzenundou/030325harukou.pdf
 
 警察庁は,平成28年から令和2年の5年間の子供に関する交通事故について分析しています。
 それによると,時間帯別では,16~17時台の日没前後に事故に遭うことが最も多く,幼児(就園児・未就園児)で29%,児童で40%となっています。
 また,児童では,自転車乗車中の事故も増えており,自転車乗車中の死者・重傷者は,約8割に法令違反がありました。
 新年度を迎え,新一年生となったお子様も多くいらっしゃると思いますが,児童の死者・重傷者は低学年で多く,歩行中では小学1年生が最多となっていますので,特に注意が必要です。
 歩行者,自転車利用者,自動車運転者,すべての人が,交通ルールの遵守と正しい交通マナーを実践することで,交通事故を防止することが大切です。

 では,子供が交通事故の被害に遭った場合どうすれば良いでしょうか。
 子供が交通事故に遭った場合も,大人と同じように症状固定日までの治療費や慰謝料等が支払われます。
 また,入院付添費や,幼児や症状により一人での通院が困難な場合は通院付添費が認められることがあります。付き添いのために付添者が仕事を休んだ場合は,付添者の休業損害が支払われる場合もあります。
 その他,長期間の休学等によって進級遅れが生じた際の授業料や補習費,家庭教師,塾の費用等が損害として認められる場合もあります。
 
 後遺障害が認定された場合は,逸失利益が支払われますが,労働能力喪失期間は原則18歳からとなります。大学卒業を前提とする場合は,大学卒業時となります。
 また,基礎収入は,若年労働者(事故時概ね30歳未満)として,全年齢平均の賃金センサスを用いるのが原則となっています。
 
 子供が交通事故の被害に遭ったら,身体が小さい分,受ける衝撃は大きく,死亡事故につながったり,重篤な障害が残ることも多くあります。
 死亡事故や重篤な障害が残った場合は,賠償額が高額となりますので,適正な賠償額を加害者から受け取るためには,実績のある交通事故専門の弁護士が交渉することが不可欠です。
 しまかぜ法律事務所は,子供の交通事故について解決実績が豊富にありますので,子供の交通事故についてお困りの方は,ぜひ,ご相談ください。

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