【コラム】:過失割合について(駐車場内の事故 2.歩行者と四輪車との事故)

2021-03-06

交通事故の被害者および加害者には,それぞれの過失に応じた過失割合というものが決められます。
過失の割合に応じて賠償額が減額されるため,交通事故において,過失の割合はとても大きな問題となります。
そこで,事故態様ごとの過失割合をご紹介します。

2.歩行者と四輪車との事故
(1)駐車区画内における事故【337】
   駐車区画は,駐車する場所であるのと同時に,駐車場の利用者が乗車・降車をする場所でもあります。歩行者専用の通路を備えた駐車場は多くなく,駐車区画内では,常に人の往来が予見されます。したがって,駐車区画を出入りする四輪車の運転者は,自車周辺の安全を常に確認して,歩行者の有無にかかわらず,いつでも停止することができる速度で自車を運転し,進路に歩行者がいる場合は直ちに自車を停止させる義務を負うといえます。
   他方で,駐車区画は,駐車するための場所であるから,歩行者も,駐車区画においては常に四輪車の往来を予見し,その動静を注視すべきです。歩行者にもこのような注意義務が課されるため,歩行者が駐車区画を出入りする四輪車の動静に注意を払っていなかったと認められる場合は,原則として過失相殺を免れません。

 

 

 

 

   歩行者:自動車=10:90
   駐車を予定した駐車区画から逸脱して隣接駐車区画内等に進入し,そこにいた歩行者と衝突した場合,徐行していなかった場合等には,自動車に著しい過失ありとなります。
   
 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,2年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。

 駐車場の事故の場合,低速で走行しているため,車両の損傷は大きくないものの,どちらの車両が通路へ先入していたか,一方の車両が停止していたか否かなど,事故態様が争いになることが多くあります。
 しまかぜ法律事務所では,双方車両のドライブレコーダー映像や商業施設等の防犯カメラ映像を分析し,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
 駐車場内の事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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