【コラム】:過失割合について(自転車と四輪車・単車との事故故 8.転回車と直進車との事故)

2020-10-26

交通事故の被害者および加害者には,それぞれの過失に応じた過失割合というものが決められます。
過失の割合に応じて賠償額が減額されるため,交通事故において,過失の割合はとても大きな問題となります。
そこで,事故態様ごとの過失割合をご紹介します。

8.転回車と直進車との事故
  本基準でいう転回は,1回の操作で短時間内にこれを完了するUターンを指します。一般には,転回とはUターンのみならずスイッチターンも含まれますが,スイッチターンは従来の進行方向の路上において一旦停止しし,付近の小路の出口等に後退した上,従来の進行方向とは逆方向に入るために右折するという複雑な動作を含むものであるから,事故の状況に応じて後退や道路外出入車の基準を参考にして個別に過失相殺率を検討するのが相当です。
  直進車が転回車の対向車線を走行している際の衝突の場合には,合図がなくても,転回することが少なくともその途中から明らかに分かるから,転回車合図なしの修正値を5%にとどめるのが相当な場合もあります。

(1)自転車直進・四輪車転回中【308】
   自転車:10   四輪車:90
    
(2)自転車転回中・四輪車直進【309】
   自転車:50   四輪車:50
   四輪車に速度違反があると,自転車が転回を開始するに当たり適切な判断をすることが困難となることから,違反の程度に応じて10~20%の範囲で四輪車に加算修正します。

 

 

 

 

 

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,令和元年の交通事故死者数が17年ぶりに全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。

自転車と四輪車・単車との事故の場合,自転車の運転手が亡くなられたり,重篤な後遺障害が残る場合が多く,賠償額が大きくなります。過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わってきますので,適正な過失割合で解決をすることが大切です。

しまかぜ法律事務所では,事故の現場図を分析したり,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
また,自転車と四輪車・単車との交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

Copyright(c) 2021 弁護士法人しまかぜ法律事務所 All Rights Reserved.