【コラム】:過失割合について(四輪車同士の事故 3.交差点におけるその他の態様の事故 (2)右折車同士の事故)

2019-01-04

交通事故の被害者および加害者には,それぞれの過失に応じた過失割合というものが決められます。
過失の割合に応じて賠償額が減額されるため,交通事故において,過失の割合はとても大きな問題となります。
そこで,事故態様ごとの過失割合をご紹介します。

3.交差点におけるその他の態様の事故
(2)右折車同士の事故
   この態様の事故の場合は,双方の車両に徐行義務が課されていて,また実際の運転慣行としても,両者ともにある程度の減速をしていることが通常のため,双方車両について徐行又は右折車として通常の減速をしていることを前提としています。
   右折方法違反の修正要素は,左方車については,徐行なし,合図なし,早回り右折等が問題となり,右方車については,徐行なし,合図なし,大回り右折等が問題となります。

 

 

 

 

  【130】同幅員
      同幅員の交差点とは,交差する道路の一方が優先道路及び明らかに広い道路(広路)以外の道路である交差点であって,このうち交差する一方に一時停止の規制がある交差点を除いたものです。
      左方車:40 右方車:60
     
  【131】一方が明らかに広い道路
      明らかに広い道路(広路)とは,交差する道路の一方の幅員が他方よりも明らかに広い道路をいい,明らかに広いとは,車両の運転者が交差点の入口においてその判断により道路の幅員が客観的にかなり広いと一見して見分けられるものをいいます。
      狭路車:70 広路車:30
     
  【132】一方に一時停止の規制あり
      規制あり:75 規制なし:25

  【133】一方が優先道路
      優先道路とは,道路標識等により優先道路として指定されているもの及び当該交差点において当該道路における車両の通行を規制する道路標識等による中央線又は車両通行帯が設けられている道路をいいます。
      劣後車:80 優先車:20

愛知県内での交通死亡者数は,2003年から15年連続全国ワーストとなっています。
特に,高齢者の交通死亡事故が増加しており,2018年上半期終了時点高齢者が6割を占めています。

死亡事故や重篤な後遺障害が残る事故の場合は賠償額が大きくなりますので,過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わってきますので,適正な過失割合で解決をすることが大切です。

しまかぜ法律事務所では,事故の現場図を分析したり,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
また,高齢者の交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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