【コラム】:過失割合について(単車と四輪車との事故 2.交差点における右折車と直進車との事故(2)左方又は右方向から進入した場合(1))

2019-10-04

 

 

 

交通事故の被害者および加害者には,それぞれの過失に応じた過失割合というものが決められます。
過失の割合に応じて賠償額が減額されるため,交通事故において,過失の割合はとても大きな問題となります。
そこで,事故態様ごとの過失割合をご紹介します。

 

2.交差点における右折車と直進車との事故
(2)左方又は右方向から進入した場合
  ア 信号機により交通整理の行われている交差点における事故
        信号機により交通整理の行われている交差点では,相互の優劣関係は信号表示により明らかであるから,信号機により交通整理の行われている交差点における直進車同士の出合い頭事故の基準(【160】~【164】)を単車側に10%程度有利に修正して適用します。

  イ 信号機により交通整理の行われていない交差点における事故
    左又は右方向から進入する車両の一方が右折する場合には,事故態様としては出合い頭事故と類似しますが,右折車は徐行ないしそれに近い減速をしているのが常態であるから,これを基本態様として,右折の態様とともに,徐行していないことを修正要素としています。
    また,直進車についても,優先道路を通行している場合を除き,見とおしがきかない交差点においては徐行義務が課されていることから,ある程度減速していることを基本の過失相殺率の前提としています。
    (ア)同幅員の交差点の場合
          同幅員の交差点とは,交差する道路の一方が有線道路及び明らかに広い道路(広路)以外の道路である交差点であって,このうち,交差する道路の一方に一時停止の規制がある交差点を除いたものです。
        a 右折車が左方車である場合
        (a)単車直進・四輪車右折【191】
           単車:30 四輪車:70
        (b)単車右折・四輪車直進【192】
           単車:50 四輪車:50

 

 

 

 

  b 右折車が右方車である場合
        (a)単車直進・四輪車右折【193】
           単車:20 四輪車:80
        (b)単車右折・四輪車直進【194】
           単車:60 四輪車:40

 

 

 

 

 

愛知県内での交通死亡者数は,2003年から16年連続全国ワーストとなっています。
愛知県警察によると,愛知県内の交通死亡者数は,100人に達し,うち65歳以上の高齢者は半数超を占めています。

単車と四輪車との事故の場合,単車の運転手が亡くなられたり,重篤な後遺障害が残る場合が多く,賠償額が大きくなります。過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わってきますので,適正な過失割合で解決をすることが大切です。

しまかぜ法律事務所では,事故の現場図を分析したり,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
また,単車と四輪車との交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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