【コラム】:過失割合について(単車と四輪車との事故 3.交差点における左折車と直進車との事故(1)直進単車と左折四輪車との事故)

2019-11-11

 

 

交通事故の被害者および加害者には,それぞれの過失に応じた過失割合というものが決められます。
過失の割合に応じて賠償額が減額されるため,交通事故において,過失の割合はとても大きな問題となります。
そこで,事故態様ごとの過失割合をご紹介します。

3.交差点における左折車と直進車との事故
  交差点において左折しようとする車両は,交差点の手前30mの地点から合図を出した上,あらかじめできる限り道路の左側端に寄り,かつ,できる限り道路の左側端に沿って徐行しなければなりませんが,四輪車が十分に道路の左側端に寄らず,あるいは,後方の確認が不十分な場合に,道路の左側に寄って走行してきた単車と接触する事故がみられます。
    したがって,この態様の事故は,左折車の左寄り不十分や後方確認不十分の過失によるものといえますが,ここでは,直進車にも軽度の前方不注視による左折車の合図の見落とし等の過失があることを前提としています。
(1)直進単車と左折四輪車との事故
  ア 直進単車と先行左折四輪車
        【213】単車:20 四輪車:80

 

 

 

 

        交差点の手前30mの地点で,単車に先行している四輪車が左折の合図を出して左折を開始した場合を想定しています。
        交差点の手前30m以内は追越しが禁止され,横断歩道等の手前30m以内は追い抜きが禁止されているので,先行する四輪車がある場合には単車がその前に出ようとすることは許されませんが,四輪車に左寄り不十分等の過失があることや,直進車優先及び事実上左側車線は単車の走行車線といえることを考慮すれば,単車の過失は比較的小さく,基本の過失相殺率は20%程度にとどめるのが相当です。
        著しい前方不注視とは,単車の運転者が頭を下げて前を全く見なかった場合や,横向きになって後部同乗者と話していた場合等,前方不注視の程度が著しい場合が考えられます。

   
    イ 直進単車と追越左折四輪車
        【214】単車:10 四輪車:90

 

 

 

 

        交差点の手前30mの地点で,四輪車が直進する単車をその右側から追越し,又は追い抜いた上で左折した場合,あるいは,四輪車が直進する単車の右側をほぼ並進中に左折した場合を想定しています。
        交差点の手前30m以内は追越しが禁止され,横断歩道等の手前30m以内は追い抜きが禁止されている上に,この場合には,後行あるいは並進する四輪車は,左側の直進する単車の存在及び自己がその進路妨害車になることを当然認識し得るので,その注意義務懈怠の程度は大きくなります。四輪車が中央線を越えて更に左折する場合や単車を追い抜きざまに左折した場合などには,単車の過失を問うことができない場合も考えられます。
        信号待ちで,単車・四輪車ともに停止していた場合も,本基準に準じます。

 

愛知県内での交通死亡者数は,2003年から16年連続全国ワーストとなっています。
愛知県警察によると,愛知県内の交通死亡者数は,100人に達し,うち65歳以上の高齢者は半数超を占めています。

単車と四輪車との事故の場合,単車の運転手が亡くなられたり,重篤な後遺障害が残る場合が多く,賠償額が大きくなります。過失割合がたとえ1割の違いであっても,受け取れる金額が大きく変わってきますので,適正な過失割合で解決をすることが大切です。

しまかぜ法律事務所では,事故の現場図を分析したり,正確な事故態様を明らかにし,適正な過失割合で事故の解決をしています。
また,単車と四輪車との交通事故の解決実績も豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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