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【コラム】:慰謝料(17)

2024-03-29

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ⑪ 11級の事例
   ・ 会社員(27歳,下顎神経障害12級,歯牙欠損12級,外貌醜状12級の併合11級)につき,未婚女性として多大な苦痛を受けることを考慮して500万円を認めた。
   ・ 主婦兼女優・ホステス(事故時38歳,歯牙障害13級,頸部痛や背部痛等14級,肩甲骨痛や上肢しびれ等12級,顔面の三叉神経麻痺12級の併合11級)につき,後遺障害の内容,眼瞼下垂などによりホステス業及び女優としての活動が困難になったこと,心理的なストレス,事故後の加害者側の対応等を考慮して590万円を認めた。
   ・ 勤務医(固定時37歳,頭部外傷後の記憶障害12級,複視12級の併合11級)につき,障害の内容,これに伴う日常生活への影響,本件事故の態様等を考慮して500万円を認めた。
   ・ 二輪車の国際A級ライセンスや優勝歴のあるドラッグレースプロレーサー兼会社員(固定時32歳,脊柱変形11級,頸肩痛14級の併合11級)につき,プロレーサーとして活動できなくなったことも考慮し,レーサーとして労働能力喪失率100%を8年間,会社員として10%を35年間の逸失利益を認めた上で,傷害分124万円,後遺障害分500万円を認めた。
   ・ 競輪選手(固定時34歳,脊柱の変形障害11級)につき,被害者が長年競輪選手になるという夢を抱き,その夢を努力の結果叶えて競輪選手として約8年にわたって活動してきたにもかかわらず,本件事故後,活動できなくなったことなど特別の事情を加味し,傷害分250万円,後遺障害分500万円を認めた。
   ・ 知能犯係刑事(固定時34歳,第11胸椎圧迫骨折による脊柱変形11級)につき,固定後も背部痛の軽減を目的として通院を続けていることを考慮し,傷害分242万円のほか,後遺障害分500万円を認めた。
   ・ 焼鳥屋店員(固定時29歳,嗅覚脱失12級,歯牙破折13級,顔面部醜状障害14級の併合11級)につき,嗅覚障害により将来の夢であった和食飲食店の開店を断念せざるを得なかったこと,調理人として生きていくことができなくなったことなどを考慮し,傷害分213万円余のほか,後遺障害分500万円を認めた。
   ・ 教諭(固定時51歳,第三腰椎圧迫骨折による脊柱変形11級)につき,傷害分200万円,後遺障害分500万円を認めた。
   ・ 施盤工(固定時39歳,右股関節機能障害12級,右下肢短縮13級の併合11級)につき,将来人工関節置換手術を受け一定期間入通院を要する可能性があることなどを考慮し,将来治療関係費等240万円余の他に傷害分360万円,後遺障害分450万円を認めた。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:慰謝料(16)

2024-03-21

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ⑧ 8級の事例
   ・ 被害者(10歳,右眼失明8級,頭部手術根(6.5cm×19.5cm)等)につき,1000万円を認めた。
   ・ 被害者(44歳,右膝関節障害10級,右脚関節障害12級,右下肢醜状障害12級の併合8級)につき,右大腿部開放骨折,右膝前後十字靱帯断裂で症状固定までの2170日間に415日入院,1254日通院したことから,傷害分440万円,後遺障害950万円を認めた。
   ・ アルバイト(19歳,人工肛門,骨盤骨変形等併合8級)につき,女性でありながら生涯にわたり人工肛門を装着しなければならないこと,骨盤骨の変形により通常分娩が困難であること,腹部等に複数の醜状痕を残していること等から,傷害分280万円,後遺障害分1200万円を認めた。
   ・ 小学生(事故時11歳,足指の機能障害9級,左足瘢痕12級の併合8級)につき,後遺障害の内容が多岐にわたり,かつ重篤で経過観察や継続治療を要し,今後も手術を繰り返す可能性があること,醜状のため素足になることが困難であることなどを考慮して,傷害分368万円,後遺障害分996万円を認めた。

  ⑨ 9級の事例
   ・ 会社代表者(固定時58歳,右股関節,右膝関節及び右脚関節の可動域制限準用10級,右足関節の変形12級,右下肢の短縮障害13級,右下肢の醜状痕・植皮術後瘢痕12級の併合9級)につき,750万円を認めた。
   ・ 会社員(固定時27歳,左肘関節の機能障害12級,右手指の関節機能障害11級,右脚関節の機能障害12級,右足指関節の機能障害11級,右下肢短縮障害13級,左手の痺れ等14級,左下肢の醜状障害14級,右下肢の醜状障害12級相当,PTSD14級の併合9級)につき,四肢に後遺障害があるにもかかわらず,右下肢のみで9級相当と評価される場合と同じ評価になり相当ではないとして,労働能力喪失率を45%としたうえで,傷害分570万円のほか,後遺障害分830万円を認めた。

  ⑩ 10級の事例
   ・ 被害者(8歳,右脚関節の機能障害,成長障害,左足関節部の植皮による瘢痕,採皮部・左肩甲部の瘢痕等11級)につき,傷害分140万円,後遺障害分560万円を認めた。
   ・ 看護師(固定時50歳,複視10級相当)につき,両眼の麻痺の場合には労働能力の喪失に与える影響は大であるとして,800万円を認めた。
   ・ 大学生(固定時22歳,左股関節機能障害12級,左膝関節機能障害12級,左足大腿部及び右脚大腿部の醜状障害12級の併合10級)につき,傷害分350万円,後遺障害分600万円を認めた。
   ・ 電車運転手(固定時45歳,右手関節機能障害12級,右足関節機能障害及び右母趾関節機能障害併合11級相当,左膝痛14級の併合10級)につき,逸失利益算定において減収が無いこと等から労働能力喪失率を定年60歳まで18%,以降67歳まで27%としたことを考慮して,傷害分250万円,後遺障害分800万円を認めた。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:慰謝料(15)

2024-03-14

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ⑦ 7級の事例
   ・ 海上自衛官(固定時27歳,鼻から頬部にかけて長さ約80mm,幅約2mmの白色脱色と線状痕,鼻軟骨欠損,知覚異常の神経症状を含めて7級,下腿痛14級の併合7級)につき,逸失利益を認めた上で,後遺障害分1100万円を認めた。
   ・ システムエンジニア(固定時36歳,左上肢のRSD,労働能力喪失率56%)につき,現在の状態を維持するために今後も治療を続けなければならないことなどから,傷害分120万円,後遺障害分1200万円を認めた。
   ・ 旅行会社添乗員(固定時27歳,顔面醜状及び疼痛7級12号相当)につき,逸失利益を労働能力喪失率10%で10年間認めた上で,傷害分120万円のほか,加害者が酒気帯び,制限速度25km超過で追突しそのまま現場から立ち去ったという悪質性,被害者が20歳代の未婚の女性であり高校生の頃から希望していた海外旅行添乗員になることを断念したこと等を斟酌し,後遺障害分1250万円を認めた。
   ・ 事故後に退職した会社員(固定時39歳,下肢関節の用廃8級,左下肢の醜状障害12級相当の併合7級)につき,事故により左大腿骨開放骨折等から骨髄炎を発症,7.5年入通院し,本人が骨髄炎再熱のリスクに大きな不安を抱えていることなどを考慮し,傷害分550万円,後遺障害分1100万円を認めた。
   ・ 幼稚園児(固定時22歳,左腓骨偽関節8級,左足関節機能障害10級,左足第1指及び第2指機能障害11級,左下肢瘢痕12級相当,右下肢瘢痕12級相当の併合7級)につき,傷害分550万円のほか,両足の大きさに相違が生じて不便を来し,若年女性の両足に手のひら3倍程度以上の瘢痕が生じていること,足長差解消のための脚延長術の再手術が必要となる可能性もあるとして,後遺障害分1100万円を認めた。
   ・ 被害者(固定時20歳,右手指神経損傷に伴う右手第1~第4指の機能障害7級,右手,腹部の瘢痕は等級なし)につき,逸失利益を労働能力喪失率56%で67歳まで認めた上で,傷害分230万円のほか,後遺障害分1100万円を認めた。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:慰謝料(14)

2024-03-09

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ⑥ 6級の事例
   ・ 生保外務員(36歳,外貌醜状7級,右眼球障害12級の併合6級)につき,逸失利益において労働能力喪失率40%を20年間,同14%を11年間認めた上で,傷害分200万円,後遺障害分として認定外の歯牙障害も考慮し1300万円を認めた。
   ・ 早期退職・転職直後の非常勤嘱託社員(固定時55歳,高次脳機能障害7級,左鎖骨の変形障害,左耳難聴12級の併合6級)につき,長い単身赴任のため別居していた家族との同居生活,趣味等,退職時の希望をほとんど全てかなえられなくなったこと等から,傷害分150万円のほか,後遺障害分本人分1300万円,妻100万円合計1400万円を認めた。
   ・ 会社員(固定時37歳,脳外傷等頭部外傷,右膝関節靱帯損傷,上下顎骨骨折,顔面骨折による顔面部の醜状障害等併合6級)につき,逸失利益を労働能力喪失率67%で30年間認めた上で,傷害分400万円のほか,外貌醜状があることを考慮して後遺障害分1300万円を認めた。
   ・ 会社員(固定時37歳,右前額部の線状痕7級,骨盤骨折の変形11級の併合6級)につき,逸失利益を労働能力喪失率35%で30年間認めた上で,醜状及び分娩の際に障害を生じる可能性のある産道狭窄を考慮し,傷害分350万円,後遺障害分1300万円を認めた。
   ・ 会社員(固定時46歳,右膝関節機能障害,右足関節機能障害併せて7級相当,右下腿開放骨折後の変形癒合12級,右下腿等瘢痕12級相当の併合6級)につき,症状固定後も髄膜炎が再発するなどし,将来的に右下肢を切断することになるかもしれないとの不安を抱えながら生活していること等を考慮し,傷害分400万円のほか,後遺障害分1300万円を認めた。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:3月から4月は自転車死者が多発します

2024-03-01

 愛知県警察が作成している「交通事故防止のPOINT」によると,令和元年から令和5年までの5年間の交通死亡事故等を分析した結果,3月から4月にかけ,自転車死者が多発する傾向があることが分かりました。
 https://www.pref.aichi.jp/police/koutsu/jiko/koutsu-s/documents/202403point.pdf

 3月が年度末の決算期となる会社も多く,経済活動が活発化します。
 業務車両を始めとした自動車が関連する交通事故の多発が予測されるため,シートベルトを正しく装着し,速度を控え,安全運転を心掛けることが大切です。
 
 また,引き続き,夕方の5時~7時までの魔の時間帯の交通事故にも注意が必要です。3月の前照灯の点灯時刻の目安は午後5時になっていますので,早めの点灯で交通事故を減らしましょう。

 では,交通事故の相手車両が業務車両だった場合,どうなるでしょうか。
 物損の場合は,第1責任者である運転者に請求することができますが,従業員が業務中に起こした事故については,雇用主(使用者)も責任を負うと定められていますので,相手車両が業務車両の場合は,雇用主(使用者)へも請求します。
 また,人身の場合は,雇用関係がなくても,運行供用者責任として,自分のために他者に車を運転させた者も責任を負います。個人事業主として業務委託契約を結んでいるドライバーも増えていますが,この場合でも業務委託元の会社側には少なくとも運行供用者責任が生じます。
 近年は,任意保険にも加入している自動車が多いため,任意保険で賠償をカバーすることができますが,万が一,任意保険に加入していなかった場合は,運転手だけでなく雇用主や運行供用者へも請求することで,適正な賠償額を受け取れる可能性が高くなります。

 一方,自身が業務車両を運転中に事故の被害にあった場合,どうなるでしょうか。
 業務中(通勤含む)に交通事故の被害に遭った場合,労災保険から保険給付を受けることができます。労災保険で受けることができる給付は,①療養(補償)給付,②休業(補償)給付,③障害(補償)給付,④傷病年金,⑤介護(補償)給付,⑥遺族(補償)給付,⑦葬祭料があります。
 労災保険を使用すると,治療費を全額支給してもらえる,休業損害・補償を多く受けることができる,過失がある場合は費目間の流用を禁止するルールにより受け取れる賠償額が多くなるなどのメリットがありますが,損害賠償額の計算方法など複雑な部分もあります。

 弁護士法人しまかぜ法律事務所は,相手車両が業務車両の交通事故や,労災保険を使用した交通事故の解決実績が豊富にありますので,お困りの方は,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:慰謝料(13)

2024-02-22

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ⑤ 5級の事例
   ・ 中学生(13歳,小学校3,4年程度への知能低下5級)につき,傷害分330万円,後遺障害分1750万円を認めた。
   ・ アルバイト(固定時23歳,脊柱運動障害6級,右上肢機能障害9級相当,骨盤骨変形12級,右膝神経症状14級の併合5級)につき,右上肢は一定程度の関節可動域は得られているが動きが遅く,ぎこちない等可動域の数値のみでは評価し尽くされない障害が残存しているとして1450万円を認めた。
   ・ 会社員(固定時56歳,高次脳機能障害5級)につき,傷害分288万円のほか,顕著な認知障害,人格変化が生じ,随時の付添,看視,声かけが必要になった後遺障害の内容程度を考慮し,後遺障害分1500万円を認めた。
   ・ 生物学的には女性,心理的には男性の性同一性障害者(事故時25歳,頭部外傷後の精神・神経系統の障害5級)につき,後遺障害のため性別適合手術を断念せざるを得なくなったこと,念願の職種であった建設業等に就くことも困難として,逸失利益を賃金センサス男性高卒全年齢平均の8割を基礎に認めた上で,嗅覚脱失,味覚障害,難聴も考慮し,1700万円を認めた。
   ・ 大学生(固定時20歳,左下肢を右関節以上で失った5級)につき,加害者の主張・陳述により争点が不明確になり,被害者に対し著しい精神的苦痛を与えたことなどから,傷害分226万円,後遺障害分1600万円を認めた。
   ・ 飲食店店長(固定時38歳,右上肢の機能障害,右手指5本の機能障害併せて6級相当,左手人差指機能障害12級,右上肢の醜状痕12級相当,右股関節機能障害12級の併合5級)につき,バスと衝突後,左後輪に挟まれた状態でバスが再発進したことで,更にひかれるのではないかという恐怖心を感じたことが容易に想定できるとし,1700万円を認めた。
   ・ 自営のプログラマー(固定時32歳,高次脳機能障害5級)につき,プログラマーとして稼働することが不可能になったこと等から,傷害分150万円のほか,後遺障害分1600万円を認めた。
   ・ 大学生(固定時22歳,左肩関節機能障害,左手関節用廃,左手指用廃,右下肢醜状痕,上肢関節機能障害,呼吸機能障害の併合5級)につき,頭部及び背部の瘢痕に対し直ちに将来の手術の必要性があるとは認められないが,慰謝料の算定にあたって斟酌すべきこと,事故当時未だ高校3年生で趣味のクラシックギターの演奏ができなくなったことなどから傷害分317万円のほか,後遺障害分1600万円を認めた。
   ・ 高校生(固定時18歳,高次脳機能障害5級)につき,傷害分250万円のほか,事故により高校における学業の途を事実上断たれ,将来の職業選択の範囲を狭められる結果となったことなどを考慮し,後遺障害分1500万円を認めた。
  
 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:慰謝料(12)

2024-02-16

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ③ 3級の事例
   ・ 主婦(固定時32歳,高次脳機能障害5級,複視14級相当,右眼視野欠損13級等の眼の障害13級相当,そしゃく障害10級,骨盤骨変形12級,外貌醜状7級,左下肢の瘢痕14級の併合3級)につき,2200万円を認めた。
   ・ 男性(事故時52歳,頸髄損傷に伴う四肢不全麻痺等3級)につき,傷害分294万円のほか,後遺障害分2200万円を認めた。
   ・ 無職年金生活者(事故時64歳,右下肢欠損傷害及び右股関節機能障害4級相当,左下肢関節機能障害10級の併合3級)につき,身体活動が大幅に制約されるに至ったことなどの事情も考慮し,傷害分350万円のほか,後遺障害分2100万円を認めた。

  ④ 4級の事例
   ・ 主婦(固定時45歳,心房破裂による心房縫合,腹壁瘢痕ヘルニア,腸閉塞等5級,胸椎圧迫骨折11級の併合4級)につき,胸部から下腹部にかけて縦走する瘢痕はV字形状にくぼんでえぐれ,臍や腹部はでこぼこしており,通常の感受性のある女性なら精神的苦痛を感じずにはいられないとして,傷害分440万円,後遺障害分1800万円を認めた。
   ・ 生活保護受給者(年齢不詳,左下肢喪失4級,右大腿醜状14級の併合4級)につき,長男が退院後再入院まで3ヶ月程度介護したことなどを考慮し,傷害分353万円,後遺障害分1750万円を認めた。
   ・ 非正規雇用従業員(固定時21歳,高次脳機能障害,てんかん,腓骨神経麻痺,視野欠損の併合4級)につき,必ずしも等級表で評価し尽くされるとはいい難い高次脳機能障害を伴うとして,傷害分300万円のほか,後遺障害分1840万円を認めた。
   ・ 事故時家庭教師,事故翌年から医学部に入学した大学生(固定時34歳,右下腿切断5級,右肩関節機能障害12級等の併合4級)につき,長期入院と数次の手術を余儀なくされ,幻肢痛に苦しんだこと,事故後約8年間の休学で学業及び将来の資格取得に多大な影響を受けていること,加害者が事故態様について事実に反する主張をして責任回避の姿勢に終始したことを勘案し,傷害分410万円のほか,後遺障害分2000万円を認めた。
   ・ 土木作業員(固定時59歳,神経系統の機能又は精神障害7級相当,胸腹部臓器の障害7級,脊柱運動障害8級,視力障害8級,聴力障害9級,外貌醜状12級)につき,障害が多方面にわたり,外貌醜状を除くいずれもが労働能力に深刻な影響を与えるものであること等から,通常の併合基準を適用すべきでないとして,4級に相当するとしたうえで,傷害分450万円のほか,後遺障害分1800万円を認めた。
  
 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:慰謝料(11)

2024-02-09

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ② 2級の事例
   ・ 専門学校生・アルバイト(固定時20歳,高次脳機能障害2級)につき,傷害分300万円のほか,本人分2600万円,母200万円の後遺障害分2800万円を認めた。
   ・ 中学生(固定時13歳,高次脳機能障害2級)につき,常時監視が必要であることから,傷害分350万円のほか,本人分2500万円,父母各300万円の後遺障害分3100万円を認めた。
   ・ 高校生(固定寺15歳,高次脳機能障害別表第1の2級1号)につき,傷害分350万円のほか,本人分3100万円,両親各200万円,3人の兄弟各80万円の後遺障害分3140万円を認めた。
   ・ 会社員(固定時27歳,高次脳機能障害7級,背部醜状14級相当,右下肢欠損4級,右股関節機能障害10級,左大腿部醜状12級相当の併合2級相当)につき,傷害分321万円のほか,本人分2500万円,父母各100万円,姉妹各50万円の後遺障害分合計2800万円を認めた。
   ・ 主婦兼パート(固定時70歳,高次脳機能障害等別表1の2級1号)につき,傷害分440万円のほか,いったんは衝突を認めながらその後不自然不合理な弁解を繰り返して否認していること等を考慮し,本人分2500万円,子1名に250万円,子2名に各150万円の後遺障害分合計3050万円を認めた。
   ・ 会社員(固定時41歳,高次脳機能障害別表1の2級の1号,左同名半盲の視野障害,頭部の瘢痕,骨盤骨の変形障害の併合8級)につき,傷害分376万円のほか,本人分2800万円,母200万円,付添援助をしている妹100万円の後遺障害分3100万円を認めた。
   ・ アルバイト(固定時25歳,外傷性くも膜下出血等による高次脳機能障害別表1の2級1号,複視10級)につき,傷害分336万円のほか,後遺症慰謝料の算定上1級繰り上げるとして,本人分2800万円(1級相当額),母200万円の後遺障害分3000万円を認めた。
  
 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:慰謝料(10)

2024-02-02

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,積極損害,消極損害,慰謝料があります。
 積極損害とは,事故により被害者が実際に支払った費用のことで,治療費や通院交通費などです。消極損害は,事故に遭わなければ被害者が得られたであろう将来の利益のことで,休業損害や逸失利益です。慰謝料は,事故に遭うことで受ける肉体的・精神的な苦痛に対する賠償金です。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

3 後遺症
(1)被害者本人の後遺症慰謝料
  ① 1級の事例(2)
   ・ アメリカの大学で学び一時帰国中の男性(固定時32歳,胸髄損傷による両下肢完全麻痺等の別表第1の1級1号)につき,事故が加害者のあおり行為に起因すること,座骨粉砕骨折等により今後約3回の手術の必要性が指摘されていること,日々の自己導尿の際に座薬,消炎剤等の薬剤を将来的にも使用することなどから傷害分328万円のほか,本人分3000万円,父母各400万円の後遺障害分3800万円を認めた。
   ・ タクシー運転手(固定時46歳,右片麻痺,右感覚障害,高次脳機能障害,尿失禁の別表第1の1級1号)につき,傷害分370万円のほか,本人分3000万円,妻300万円,2人の子各200万円の後遺障害分3700万円を認めた。
   ・ 大学生(固定寺23歳,高次脳機能障害,右不全片麻痺,左眼光覚なし等の別表第1の1級1号)につき,傷害分480万円のほか,本人分3000万円,父母各300万円の後遺障害分3600万円を認めた。
   ・ 不動産賃貸業(固定時70歳,遷延性意識障害の別表第1の1級1号)につき,逸失利益が認められない点や金銭的利益を度外視して尽力していた調停委員,民生委員,町内会長の役職をなしえなくなった点は慰謝料で考慮するのが相当であるとして,傷害分400万円のほか,本人分3000万円,本人について行った過失相殺をせずに妻400万円を認めた。
   ・ 男児(固定時2歳7か月,胸髄損傷等の傷害を負い,両下肢麻痺等の別表第1の1級1号)につき,傷害分250万円のほか,本人分3000万円,父母各400万円の後遺障害分3800万円を認めた。
   ・ 統合失調症で入通院を繰り返していた無職者(事故時40歳,頸髄損傷に伴う四肢麻痺の別表第1の1級1号)につき,傷害分300万円のほか,本人分3000万円,父母各400万円の後遺障害分3800万円を認めた。
   ・ 男児(固定時8歳,頸髄損傷に伴う四肢麻痺,呼吸麻痺,膀胱直腸障害の別表第1の1級1号)につき,加害者に制限速度の大幅な超過,徐行しない等の複数の重大な過失があった事案であることから,傷害分420万円のほか,本人分3600万円,父母各400万円の後遺障害分4400万円を認めた。
   ・ 夫と2人暮らしの主婦兼嘱託職員(事故時60歳,頸髄損傷による四肢麻痺の別表第1の1級1号)につき,傷害分488万円のほか,本人分3000万円,夫600万円の後遺障害分3600万円を認めた。
   ・ 大学生(固定時24歳,顔面症状に現れたジストニア,四肢麻痺等の別表第1の1級1号)につき,傷害分260万円のほか,本人分3100万円,父母各300万円の後遺障害分3700万円を認めた。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,4年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故の被害に遭い,加害者に請求できる内容は,被害に遭われた方の年齢や職業等によって,それぞれ変わってきます。
 後遺症は1つ等級が上がるだけで大きく賠償額が変わります。適正な等級認定を獲得するには,できるだけ早い段階から情報を入手して,準備を進めることが大切になります。
 後遺症申請の認定実績が多数あり,適正な後遺症慰謝料での解決している,弁護士法人しまかぜ法律事務所に,ぜひ,ご相談ください。

【コラム】:愛知県内令和5年交通事故の特徴

2024-01-26

 警察庁によると,令和5年中の全国の交通事故死者数は2678人となり,前年より68人増加しています。交通事故死者数が増加したのは,8年ぶりとなります。
https://www.npa.go.jp/news/release/2024/20240104001jiko.html

 愛知県内の死者数は145人で,昨年より8人増加しています。全国ワーストを5年連続回避していますが,今なお多くの尊い命が交通事故で失われ,多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいらっしゃいます。
https://www.pref.aichi.jp/police/koutsu/jiko/koutsu-s/documents/kakuteisuu202312.pdf

 死者数を当事者別でみると,歩行者,自転車,バイクが前年に比べ増えています。自転車の死者のうちヘルメットの非装着は84%となっています。
 また,死者数を年齢層別にみると,65歳以上の高齢者は70人となり,死者数全体の約半数を占めています。
 その他,原付以上の一時不停止,自転車,歩行者の信号無視,飲酒運転も増加しています。

 自転車や歩行者が被害に遭う交通事故は,衝撃が生身に伝わるということもあり,死亡事故や重篤な障害が残る事故につながりやすくなります。
 死亡事故や後遺障害が残存した場合,逸失利益(生きていれば得られるはずであった収入など,交通死亡事故によって失われた利益のこと)が支払われますが,逸失利益は賠償項目でもっとも高額となりますので,適正な算定方法で算定することが非常に重要となります。
 高齢者の場合は,仕事をされている方,家事従事者の方,年金を受給して生活されている方など様々な方がいますので,何を基準に逸失利益を算定するかが争点になることが多くあります。
 未就労者(学生,生徒,幼児)の場合は,労働能力喪失期間は原則18歳からとなりますが,大学卒業を前提とする場合は,大学卒業時となります。基礎収入は,若年労働者(事故時概ね30歳未満)として,全年齢平均の賃金センサスを用いるのが原則となっています。
 それ以外の方についても,給与所得者なのか,事業所得者なのか,会社役員なのか,家事従事者なのか,失業者なのか,その方によって算定方法が異なりますので,適正な逸失利益を受け取るためには,実績のある交通事故専門の弁護士が交渉することが不可欠です。

 弁護士法人しまかぜ法律事務所は,交通死亡事故の解決実績が豊富にありますので,適正な賠償額で解決するためにも,ぜひ,ご相談ください。

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