【コラム】:遅延損害金(3)

2026-02-27

 遅延損害金とは,債務の履行が遅れた場合に支払わなくてはならない損害賠償金のことです。
 交通事故では,裁判で判決を勝ち取ることにより,遅延損害金が認められます。示談交渉や調停(紛争処理センター)で解決した場合は,遅延損害金は支払われません。裁判上の和解の場合は,調整金という名目で和解金に上乗せされることがあります。

3.自賠法16条1項(被害者請求),自賠法72条1項(政府保障事業)に基づく請求権を行使した場合における遅延損害金
 ・ 被害者が自賠法16条に基づく請求権を訴訟上行使した場合,同法16条の9第1項が規定する「必要な期間」とは,保険会社において,被害者の損害賠償額の支払請求に係る事故及び当該損害賠償額を確認するために必要とされる合理的な期間のことであり,事故又は損害賠償額に関して保険会社が取得した資料の内容及びその取得時期,損害賠償額についての争いの有無及びその内容,被害者と保険会社との間の交渉経過等の個々の事案における具体的事情を考慮して判断すべきであるとし,また,このことは,被害者が直接請求権を訴訟上行使した場合でも異ならないとし,更に,自賠責保険会社が訴訟を遅滞させるなどの特段の事情がないからといって,直ちに同保険会社の損害賠償額支払債務が当該訴訟の判決確定時まで遅滞に陥らないとすることはできないとした。
 ・ 被害者が自賠法72条1項に基づき,政府保障事業によるてん補金の支払を訴訟上行使した場合,同法73条の2の規定する「てん補すべき損害の金額の確認をするために必要な期間」とは,被害者のてん補金の請求に係る事故及び当該てん補金額の確認に要する調査をするために必要とされる合理的期間をいうと解すべきであり,その期間については,具体的事情を考慮して判断するのが相当であるとした。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,7年連続交通事故死者数全国ワーストを脱却していますが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故は,発生してから解決まで数か月かかることも多く,特に死亡事故や重篤な障害を負った場合は,数年かかるもこともあります。被害者は長い間賠償を受けられず,様々な支障を感じることになるため,遅延損害金を含め適切な賠償額を受け取ることが大切です。
 弁護士法人しまかぜ法律事務所は,裁判での解決実績も多くありますので,ぜひ,一度ご相談ください。

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