【コラム】:物損(37)

2026-01-23

 交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,車の修理代金や代車使用料などの物損もあります。
 なお,自賠責保険は人身事故のみ対象としており,物損事故による損害は対象外となるため,物損事故による損害は,加害者または加害者が加入している保険会社に請求することになります。
 請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。

11.物損に関する慰謝料
物損の慰謝料は,原則として,認められません。
・ メルセデスベンツの車両損害に対する慰謝料につき,財産的権利を侵害された場合に慰謝料を請求し得るには,被害者の愛情利益や精神的平穏を強く害するような特段の事情が存することが必要であるとして否定した。
・ 霊園における墓石等に対する衝突事故により墓石が倒壊し,骨壺が露出する等した事案につき,墓地等が先祖・個人の眠る場所として通常その所有者にとって強い敬愛追慕の念の対象となるという特殊性に鑑み,慰謝料10万円を認めた。
・ 加害者が飲酒運転により駐車車両に衝突し,そのまま現場から当て逃げした事案につき,被害者が現場付近を探索し,数百メートル離れた駐車場で加害車両を発見したこと等から,10万円の慰謝料を認めた。
・ 乗用車が被害者の陶芸作品を損壊した事案につき,財産的損害は否定したが,被害物件が代替性のない芸術作品の構成部分であり,被害者が自らそれを制作した芸術家であることなどから,慰謝料100万円を認めた。
・ 四駆車(スバル・レガシィ)が走行中に出火炎上して廃車となった事故は,前輪2厘のみのタイヤ交換したために前輪と後輪との間に外径差が生じたことが少なくとも一因となって発生したとして,前輪のみの交換を「問題ない」旨答えたディーラー側の責任を認め,慰謝料として50万円を認めた。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,7年連続交通事故死者数全国ワーストを脱却していますが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 物損事故の場合,被害者の加入している車両保険を使用して解決する方もいらっしゃいますが,等級が下がり翌年からの掛け金が高くなります。被害車両の損害状況や過失割合によっては車両保険の使用をお勧めすることもありますが,弁護士費用特約を使用し,弁護士が加害者と交渉することで,適正な賠償額を回収することができます。弁護士費用特約は使用しても等級が変わらず,翌年からの保険料も変わりません。
 弁護士法人しまかぜ法律事務所は物損の解決実績も多くありますので,車両保険を使用して高くなった保険料を払うか,弁護士費用特約を使用して保険料が変わらずに解決できるか,ぜひ,一度ご相談ください。

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