【コラム】:物損(6)
交通事故の被害に遭い,加害者へ請求できる損害賠償には,車の修理代金や代車使用料などの物損もあります。
なお,自賠責保険は人身事故のみ対象としており,物損事故による損害は対象外となるため,物損事故による損害は,加害者または加害者が加入している保険会社に請求することになります。
請求できる内容や注意点など,詳しくご紹介します。
3.買替差額
(2)車両時価の算定例
・ 登録後14年余を経過して評価額0円の小型乗用車につき,車検期限までの96日間,1日2000円の割合による19万2000円の使用価値を認め,この使用価値相当額をもって車両損害とした。
・ 事故の約2か月前に購入したばかりで経済的全損となった中古車(平成2年登録,平成12年購入)につき,実際の購入価格をもとに,定率法(償却期間6年間)による減価償却を行った。
・ 初年度登録から10年,走行距離約13万km,ロリンザー(西ドイツのベンツ用パーツの会社)パーツ装着のベンツ(500SEL)につき,車両の時価および損傷したパーツ代金について民訴法248条を適用し,新車価格の15%にあたる228万円を損害額とした。
・ 2年経過の営業用貨物自動車につき,同型式,同年式の車両の時価は230万円であると認め,事故発生直前に29万円余を支払い車検を受けたことを考慮して,代替車両調達価格を250万円とした。
・ インペリアルルバロンYK44につき,クラシックカーとしての価値があることを示す証拠はないから修理見積もり以上の価値は認められないとし,車両価格がオートガイド社からの聞き取りで65万円から100万円までが相当とされたことなどから,買替に伴う諸費用を考慮して,損害額を100万円とした。
・ 自動車販売会社が顧客に新車(トヨタ・クラウンロイヤルサルーン)を納車する際に生じた事故につき,改めて新車を調達したことによる車両本体価格,メーカーオプション価格,付属品価格,税金,諸費用等合計468万円余から,被害車両の本件事故による損傷を修理しない状態の評価額358万円余を控除した額を損害と認めた。
・ 郵便物集配業務のため郵便金庫等の特別仕様を施した郵便車(事故当時の標準社のレッドブック価格34万1000円)につき,当該使用の同種同等の中古車の一般市場がない場合については,同種同等の中古車取得価格に同種同等の使用を施した場合に要する価格を加えたものとしたうえ,特別仕様分の価格55万円についても車体本体と同比率程度の経年による減価(標準社の新車価格とレッドブック価格の比較により37%)を考慮して20万3500円とし,合わせて54万4500円を時価額とした。
・ 被害車両と同程度の車両を購入した場合には消費税相当額が加算されることから,被害車両時価額の消費税分3万0900円についても相当因果関係のある損害と認めた。
・ 減価償却後簿価0円のトラクタ,セミトレーラーにつき,大幅に減額された価格で大量購入していたこと,運送業界において法定耐用年数を大きく超えて使用することが少なくないこと,保安基準緩和の認定を受けていたこと,セミトレーラー部分は基準緩和により積載量が増加していたことから,トラクタ部分については新車価格を基礎に,セミトレーラーについては新車価格に1割加算した金額を基礎に,それぞれ耐用年数10年(残存率0.108)として128万円4120円,80万8315円を認めた。
愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,6年連続で交通事故死者数全国ワーストを脱却しましたが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
物損事故の場合,被害者の加入している車両保険を使用して解決する方もいらっしゃいますが,等級が下がり翌年からの掛け金が高くなります。被害車両の損害状況や過失割合によっては車両保険の使用をお勧めすることもありますが,弁護士費用特約を使用し,弁護士が加害者と交渉することで,適正な賠償額を回収することができます。弁護士費用特約は使用しても等級が変わらず,翌年からの保険料も変わりません。
弁護士法人しまかぜ法律事務所は物損の解決実績も多くありますので,車両保険を使用して高くなった保険料を払うか,弁護士費用特約を使用して保険料が変わらずに解決できるか,ぜひ,一度ご相談ください。

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