【コラム】:遅延損害金(2)

2026-02-20

 遅延損害金とは,債務の履行が遅れた場合に支払わなくてはならない損害賠償金のことです。
 交通事故では,裁判で判決を勝ち取ることにより,遅延損害金が認められます。示談交渉や調停(紛争処理センター)で解決した場合は,遅延損害金は支払われません。裁判上の和解の場合は,調整金という名目で和解金に上乗せされることがあります。

2.保険金請求(直接請求含む)における遅延損害金
 ・ 任意保険会社に対する請求については,判決確定を条件として事故日から起算する。
 ・ 無保険車傷害保険の保険金支払いの履行期は,自動車総合保険契約約款の一般条項に基づき,被保険者が保険会社に支払を請求した日から30日を経過した日に到来し,遅延損害金はその翌日から発生するとした。
 ・ 無保険車傷害保険金の遅延損害金の起算日につき,被保険者側が保険会社に対して後遺障害認定の申請書類を提出し,等級認定がなされただけでは,黙示の支払い請求があったとは認められず,その後,被保険者側が保険金の請求内容と請求金額を明示して支払い請求する旨の通知書を保険会社に提出した日から30日を経過した日の翌日をもって起算日とするのが相当とした。
 ・ 損害の元本に対する遅延損害金を支払う旨の定めがない自動車保険契約の無保険車障害条項に基づき支払われるべき保険金の額は,被害者の被る損害の元本の額から,被害者に支払われた自賠責保険金等の金額を差し引くことにより算定し,また,無保険車傷害保険金の支払い債務は,保険契約に基づくもので,商行為によって生じた債務であるから遅延損害金の利率は,商事法定利率年6分とした。
※ なお,保険金請求の遅延損害金の利率については,令和2年3月31日以前に遅滞に陥った場合は,商事法定利率年6%であるが,同年4月1日以降に遅滞に陥った場合には,民法改正整備法により商事法定利率が撤廃されたため,遅滞に陥った時点の法定利率(現時点において年3%)となる。

 愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,7年連続交通事故死者数全国ワーストを脱却していますが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
 交通事故は,発生してから解決まで数か月かかることも多く,特に死亡事故や重篤な障害を負った場合は,数年かかるもこともあります。被害者は長い間賠償を受けられず,様々な支障を感じることになるため,遅延損害金を含め適切な賠償額を受け取ることが大切です。
 弁護士法人しまかぜ法律事務所は,裁判での解決実績も多くありますので,ぜひ,一度ご相談ください。

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