【コラム】:遅延損害金(1)
遅延損害金とは,債務の履行が遅れた場合に支払わなくてはならない損害賠償金のことです。
交通事故では,裁判で判決を勝ち取ることにより,遅延損害金が認められます。示談交渉や調停(紛争処理センター)で解決した場合は,遅延損害金は支払われません。裁判上の和解の場合は,調整金という名目で和解金に上乗せされることがあります。
1.損害賠償請求における遅延損害金
遅延損害金は事故日から起算します。
利率は法定利率となり,令和2年3月31日以前に発生した交通事故では5%,令和2年4月1日以降に発生した交通事故では3%となります。法定利率は,3年を1期として1期ごとに変動し得るものですが,これまでのところ変動はなく,令和11年3月31日までは,3%であることが決定しています。
<裁判例>
・ 不法行為により被った損害賠償債務は,損害の発生と同時に何らの催告を要することなく遅滞に陥る。
・ 同一事故により生じた同一の身体傷害を理由とする損害賠償債務は一個と解すべきであって,一体として損害発生の時に遅滞に陥るものであるから,同一の交通事故によって生じた身体傷害を理由として損害賠償を請求する場合,個々の遅延損害金の起算日を問題にする余地はないとした。
・ 弁護士費用の遅延損害金も事故日から起算する。
・ 自賠責保険金で支払われた保険金相当額に対する,事故発生日から自賠責保険金支払日までの遅延損害金請求を認めた。
・ 人身傷害条項のある本件普通保険約款によれば,同条項に基づく保険金は被害者が被る損害の元本を填補するものであり,損害の元本に対する遅延損害金を填補するものではないとして,被害者が被った損害に対して保険金を支払った保険会社は,上記保険金に相当する額の保険金請求権者の加害者に対する損害金元本の支払い請求権を代位取得するものであって,損害金元本に対する遅延損害金の支払い請求権を代位取得するものではないとした上で,人身傷害保険金支払日までの遅延損害金につき,人身傷害保険金の支払いによって消滅する損害金元本に対する事故日から保険金支払日までの遅延損害金の支払請求が否定される理由はないとした。
・ 被害者が自賠責共済金を受領後に人身傷害保険金を受領した場合に,代位によって人傷社に移転した賠償債権元本額に対する,遅延損害金充当を行った自賠責共済金受領の翌日から人身傷害保険金受領日までに生じた確定遅延損害金は被害者に帰属すると認めた。
愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,7年連続交通事故死者数全国ワーストを脱却していますが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
交通事故は,発生してから解決まで数か月かかることも多く,特に死亡事故や重篤な障害を負った場合は,数年かかるもこともあります。被害者は長い間賠償を受けられず,様々な支障を感じることになるため,遅延損害金を含め適切な賠償額を受け取ることが大切です。
弁護士法人しまかぜ法律事務所は,裁判での解決実績も多くありますので,ぜひ,一度ご相談ください。

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