【コラム】:損益相殺・損害の補填等(6)
被害者またはその相続人が事故に起因して何らかの利益を得た場合,当該利益が損害の補填であることが明らかであるときは,損害賠償額から控除する場合があります
3.社会保険給付等がある場合の控除
(1)控除制限
① 客観的範囲(損害費目等との関係)
イ 労災保険等(2)
・ 労災保険法による療養費につき,治療費,入院中の看護料,入院雑費,将来の治療費等からの控除を認めたが,将来介護費からの控除は相当でないとした。
・ 労災保険法による療養給付金は,その給付の趣旨目的に照らし,本件事故発生の時に,過失相殺後の治療費,文書料,入院雑費,通院交通費,付添看護費及び付添人交通費の填補に充てられる。
・ 労災保険法による介護給付につき,将来介護費との関係で損益相殺的調整の対象となるとした。
・ 労災保険法による療養補償給付は,室料差額,治療器具等購入費及び入院雑費に充当し,休業補償給付は休業損害及び後遺障害逸失利益に充当するとした。
・ 労災保険法による療養給付(診療費)を治療費のみに充当した。
・ 地方公務員災害補償法による療養補償給付につき,治療費及びこれに準ずる入院雑費,通院交通費のみを損益相殺的調整の対象とした。
・ 労災保険法に基づく療養補償給付につき,症状固定日までの治療関係費に関して支給された部分に限って損害の填補と認めた。
ウ その他
・ 交通事故により死亡した公務員の配偶者が受領した死亡退職手当は,被害者の退職手当逸失利益の当該配偶者の相続分から損益相殺として控除されるが,退職手当逸失利益の当該相続分の額が受領した死亡退職手当の額を下回る場合であっても,その差額を給与逸失利益等他の損害費目から控除することは許されないとした。
・ 企業年金連合会の死亡一時金は,年金逸失利益を填補するとした。
愛知県では,愛知県警の取り締まり強化により,7年連続交通事故死者数全国ワーストを脱却していますが,未だ多くのご遺族が交通死亡事故の被害で苦しんでいます。
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